多面的機能支払メールマガジン「農村ふるさと保全通信」第93号(令和2年8月31日)

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多面的機能支払 メールマガジン
「農村ふるさと保全通信」 第93号(2020.8.31)

農林水産省農村振興局 多面的機能支払推進室


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 多面的機能支払のメールマガジン「農村ふるさと保全通信」の第93号をお届けします。
 今回の活動組織紹介では、直営施工による長寿命化対策や地域の子供たちへの普及・啓発活動に積極的に取り組んでいる組織ついて紹介します。また、活動組織の代表者インタビューとして、三重県伊勢市の森嶋氏にお話を伺いました。
 事務局からは、「ディスカバー農村漁村(むら)の宝」第7回応募について、及び多面的機能支払ロゴマークのリンク修正について紹介します。

▼第93号の記事はこちらから▼
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/tamen_siharai/nouson_furusato_hozen/index.html

--第93号の目次------------------------------------------------------
1.活動組織の紹介
 ☆高路(こうろ)集落環境保全活動組織(鳥取県鳥取市)☆
2.活動組織の代表者インタビュー
 ☆東(ひがし)大淀(おいず)を守る会(三重県伊勢市)☆
3.「ディスカバー農村漁村(むら)の宝」第7回応募、9月4日締切です!
4.多面的機能支払ロゴマークのリンクを修正しました
(編集後記)
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■1.活動組織の活動紹介
〜 高路(こうろ)集落環境保全活動組織(鳥取県鳥取市)〜■

〜 地区概要 〜
本組織は、鳥取市の南西部に位置する中山間地域の1集落(35戸)で組織し、水田12.6ha、水路4.6km、農道5.5kmの保全活動を行っています。

〜 主な取組 〜
 本組織は、山間の水田を利用して水稲を主に栽培していますが、山からの用水路への土砂の流入が多く、素掘り水路の区間が残っていたため、毎年泥上げ作業に苦労していました。
このため、多面的機能支払を活用した取組開始当初から、コンクリート製品による水路の更新や蓋掛けなどの長寿命化対策に取り組んでいます。重機作業の経験者がいたため、費用低減も図られることから外注はせず、全て直営施工としました。これにより維持管理の省力化が図られたことはもとより、集落全体で取り組んだことにより、農業施設の維持は集落全体の問題であるとの意識付けにもつながりました。
また、当集落はホタルが舞い、ヒメハルゼミが賑やかに鳴く自然豊かな地域です。生息場所の保全活動に子供会から老人会まで集落総出で取り組んでいます。毎年、地区の小学生を招いての源流体験や河川遊び体験、保育園児との交流会、ホタル観賞会を開催しています。きれいな空気と清流のおかげで、今年も多くのホタルが見られました。これからも地域の宝を守り、後世に引き継いでいく、地域資源の保全、景観形成や生態系保全の活動に力を入れて行きます。

【高路集落環境保全活動組織 代表 山口照雄】

■2.活動組織の代表者インタビュー
〜東(ひがし)大淀(おいず)を守る会(三重県・伊勢市)〜■

○組織の概要
 三重県の中東部、伊勢平野の南端部に位置する東大淀町。女性も積極的に参加されている活動組織。活動範囲は、田177.9ha、畑5.1ha。対象施設は、開水路 17km、パイプライン19km、農道20km、ため池2か所。構成員97名(内女性43名)、役員11名(内女性4名)の男女それぞれが活動に取り組んでいる。

〜インタビュー〜                  
Q:活動組織のあらまし
A:昭和57年度ほ場整備事業完了後は、土地改良区が地域農業のまとめ役を担っています。平成19年度に「農地・水・環境保全向上対策」の活動に参加するため、土地改良区が中心となり「ふる
さと東大淀の自然環境を守る会」を設立し、平成26年度から「東大淀をる会」として、活動組織を男性中心の「草刈隊」、女性中心の「EM部」と活躍を二分化しています。

Q:EM部を設立したきっかけは?
A:平成19年度から、環境保全の一環で遊休農地への植栽活動として女性も参加し様々な花を植栽しており、構成員にEM(有用微生物群)に詳しい方がいたので勉強し、環境保全活動が出来ないかと思いEM部を発足しました。

Q:これまでどのような啓発活動をされてきましたか?
A:平成19年度から広報誌を発刊し、活動予定・活動報告等を掲載しており、町内に回覧をしています。遊休農地を利用し、小学校と連携した農業体験学習も実施しており、1・2年生は芋掘り体験を、5年生は田植え〜稲刈りをすることによって、農業の良さ、楽しさを後生に伝える活動をしています。今年はコロナ禍で休校だったため学校の先生と役員とで田植えを行い、6月末には5年生と先生、役員とでジャンボタニシ駆除作業を行いました。秋には、産直市を開催し町づくりの輪を広げる活動もしており、来場して頂いた方へのおもてなしとして、EM部は、遊休農地で収穫した「サツマイモコロッケ」や収穫米を利用した「五平餅」など、草刈隊はテントの設営などを担当
し、地域の方と交流しながら活動をPRしています。M部では、EM石鹸を作っており、活動内容等記載した紙と一緒に小学校等へ配布し、活動の参加等呼びかけています。

Q:活動を継続していく秘訣は?
A:市役所へお願いして、他地域の活動組織と意見交流会を実施したり、新しい取組みを聞いて、活動がマンネリ化しないように勉強をしています。 また、産直市開催時に「活動アンケート調査」を実施することで、活動計画策定の参考にしながら、地域の活性化に向けた取組みを計画・実施しており、無理の無い活動を継続して行くことが大切だと感じています。

Q:今後の展望
A:この地域は、県営ほ場整備事業で3反区画に整備され、営農しやすい平地という特徴があり、担い手による営農・集団化もされ農村環境が保たれている状況にあります。
施設の補修時には、土地改良区関係者の協力もあり、役員としても活動組織を支えていただいている中で、元気なうちは東大淀のため、環境保全のため継続していけたらと思います。

【東海農政局 農地整備課 多面的機能支払推進室】

■ 3.「ディスカバー農村漁村(むら)の宝」第7回応募、9月4日締切です!■

7月13日(月)配信の第90号で紹介しました「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」第7回選定募集の締切が9月4日(金)に迫ってきました。
団体向けは「ビジネス部門」と「コミュニティ部門」に分けて募集・審査を行っており、環境保全や農村文化の伝承活動などの内容は「コミュニティ部門」の対象になりますので、皆様の活動組織について、応募されてみてはいかがでしょうか。 また「個人部門」では、応募済または応募予定である活動組織の構成員の方でも、個人として応募できますので、是非あわせて応募をご検討ください。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、これまでの取組をあきらめざるを得なかった組織もある中、ピンチをチャンスに変えるべく意欲的な取組を実施している団体や個人は、With コロナ、ポストコロナ時代に世の中に明るい希望を与えるものであり、ディスカバー農山漁村の宝においても応援していきたいと考えています。「ディスカバー農山漁村の宝」を通じて、皆様の取組を全国へ広げて行きましょう。
なお、詳細については、お近くの地方農政局等(連絡先は応募要領に記載)にお問い合わせください。

▽昨年度総理官邸で行われた式典等の様子はこちら▽
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201912/03mura.html 
▽応募期間▽
令和2年9月4日(金)まで
▽詳細・応募方法▽
ディスカバー農山漁村(むら)の宝特設ウェブサイト
https://www.discovermuranotakara.com/sentei/ 

【農林水産省 都市農村交流課】

■4.多面的機能支払ロゴマークのリンクを修正しました■
 農林水産省のホームページでは、多面的機能支払のロゴマークを公開しています。本メールマガジンで配信していたリンクの期限が切れており、再度掲載をしました。

ロゴマークは以下のサイトからご利用になれます。
どんどんご活用ください!!
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/attach/pdf/tamen_siharai-31.pdf


活動に対する関心と活動の輪をさらに広げていくため作成されたこのロゴマークは、地域協働の心、農地・水の地域の資源、農業農村の多面的な機能(中央の多面体)をあらわしています。活動組織や関係者のみなさまに、気軽に、幅広く活用していただけたらうれしいです。ロゴマークに関するご意見・質問などがありましたら、お問合せください!

【農地資源課多面的機能支払推進室】

■編集後記■
新型コロナの国内第2波における新規感染者数が横ばいからやや減少傾向となってきました。その中で、観光需要の喚起策「Go To トラベル」について、現在対象外となっている東京発着の旅行も加えるかどうか、9月に分科会が開かれて判断されるようです。新規感染者数はピークを越えたとの見方が広がる一方で、全国の重症者数はまだ増加を続けており予断を許さない状況です。あちこち旅行に行きたいけど行けないもどかしさで、行ってみたいとこリストが日に日に充実してしまっています。
外出や旅行等の自粛ムードが尾を引く中、農林水産省では「#元気いただきますプロジェクト」と題して、国産の農林水産物の需要喚起策を推進しています。人気女優の広瀬すずさんが公式ナビゲータを務め、テレビCMも放映されていますので、ぜひチェックしてみてください!

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◇「多面的機能支払交付金のロゴマーク」◇
ロゴマークは以下のサイトからご利用になれます。
どんどんご活用ください!!


https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/attach/pdf/tamen_siharai-31.pdf

◇配信先メールアドレスの変更・配信解除等◇
メールアドレス等の変更やメールマガジンの配信解除等は以下のサイトから!
https://www.maff.go.jp/j/pr/e-mag/
手続きにはパスワードが必要です。
お忘れの場合は、以下のサイトでパスワードを再発行して下さい。
https://www.maff.go.jp/j/pr/e-mag/re.html

◇ご意見・ご感想等◇
メールマガジンに関するご意見・ご感想や取り上げて欲しいテーマ、ご自身の所属する活動組織の紹介文(300字程度)等に関するメールをお待ちしております!!
tamen_ml@maff.go.jp

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【発行】
〒100—8950 東京都千代田区霞が関1—2—1
農林水産省農村振興局整備部農地資源課
多面的機能支払推進室(担当:岡田、小林)
TEL:03—3502—8111(内線5493)
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