食料需給インフォメーション 〜 食料需給の動き 〜  第441号

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農林水産省メール・マガジン 食料需給インフォメーション
     〜 食料需給の動き 〜  第441号
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       令和元年12月27日(金)

【特集】海外食料需給レポート12月版公表
【編集後記】
【次号予告】

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【特集】海外食料需給レポート12月版公表
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海外食料需給レポート12月版を公表しました。 我が国は食料の大半を輸入に依存していることから、その安定的な供給の一助になるべく、世界の需給や価格動向を把握し、情報提供するものです。

(1)2019年12月の主な動き
(中国の生産・貿易状況)
中国国家統計局の「全国糧食生産数」(2019.12.6)によれば、穀物、豆類、芋類の生産量は前年より増産となり、664百万トンと史上最高の水準。米は減産となったが、小麦やとうもろこしは増産となり、さらに、大豆はとうもろこしからの作付け転換で史上最高となる見通し。
一方、中国の穀物需要は、ASFの発生の影響などで伸び悩んでおり、米国農務省(USDA)によれば、中国の穀物在庫量は世界の3分の2を占める水準に達するものとみられる。他方、豚肉の需要は、南米や米国等からの肉類の輸入によりまかなわれるとみられる。
なお、中国政府は、12月6日に米国産大豆や豚肉に対する一定数量の追加関税の免除を公表した。さらに、米中通商協議の一次合意(13日)を受け、15日以降発動予定であった米国産小麦やとうもろこしに対する追加関税(10%)についても暫定停止としたが、昨年7月以降賦課されている追加関税(25%)は維持している。

(カナダの生産状況)
カナダでは、9月以降の低温や降雪の影響を受け、春小麦や大豆、菜種の収穫が遅れた。カナダ統計局の12月6日公表のレポートによれば、2019/20年度の小麦の生産量は、32.3百万トンと前年度より上回るが、菜種は18.6百万トン、大豆は6.0百万トンと前年度より減少する見通し。

(南米の生産・貿易状況)
ブラジルやアルゼンチンの大豆やとうもろこしの作付け及び発芽は11月から12月上旬にかけての降雨を受け概ね順調に進展している。2020年1月以降、生育期から成熟期にかけて降雨に恵まれれば、2年連続の豊作が期待されている。
なお、中国への肉類の輸出増に伴い、穀物・大豆の国内飼料向け需要が増加することにより、輸出余力の減少が懸念されている。
また、アルゼンチンのフェルナンデス新政権は12月14日、財政赤字の改善のため、穀物や大豆、肉類等の輸出税について引上げを決定した。とうもろこし、小麦については、現行の約7%から12%へ、大豆、大豆油かす等については約25%から30%へ引き上げられる見通し。今後、財政状況等により、さらなる引上げも検討されているとの情報もあり、アルゼンチン産穀物等の輸出に影響するとみられる。

(2)今月の注目情報「豪州の穀物等の生産・輸出動向」
豪州の穀物・油糧種子の生産量は、2018/19年度から2年連続で干ばつの影響を受けたことにより、3年連続の減少となった。2019/20年度は、30.6百万トンと、前回2年連続の干ばつとなった2007/08年度(30.0百万トン)以来の12年ぶり低水準となる見込み。
また、生産量の減少を受け、豪州の穀物・油糧種子の輸出量は大きく減少し、輸出市場における豪州のシェアは大幅に低下することとなった。
豪州の穀物・油糧種子生産に関し、干ばつの影響と貿易動向についてまとめた。
詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「海外食料需給レポート」をご覧下さい
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/index.html

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【ニュース】食料需給短信
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(1)Monthly食肉鶏卵速報
毎月の食肉・鶏卵の需給(生産量、輸入量、消費量)や価格の推移を取りまとめたものを公表しています。
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/shokuniku/lin/

(2)肉豚生産出荷予測
各都道府県における令和元年10月末までの調査結果を基に、令和元年11月から令和2年5月までの全国の肉豚出荷量の動向を予測しています。
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/shokuniku/lin/attach/pdf/index-285.pdf (PDF:46KB)

(3)畜産物卸売価格の推移
前月までの牛及び豚枝肉の卸売価格の推移をとりまとめたものを公表しています。
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/shokuniku/lin/attach/pdf/index-282.pdf
(PDF:565KB)

(4)食肉流通統計(令和元年10月分)
豚枝肉生産量は前年同月に比べ3.6%減少、成牛枝肉生産量は前年同月に比べ1.9減少
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/tikusan_ryutu/attach/pdf/index-86.pdf
(PDF:411KB)

(5)最近の牛乳乳製品をめぐる情勢(令和元年12月)
牛乳乳製品の需給動向、酪農経営の動向等を解説しています。
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/gyunyu/lin/attach/pdf/index-225.pdf (PDF: 382KB)

(6)食品価格動向調査(野菜)
食品の小売店における価格の動向を迅速に把握するため、農林水産省では、主要な野菜の小売価格について、平成22年4月第2週から定点的に調査を行うとともに、その結果を消費者に提供しています。
調査結果は原則、水曜日に更新します。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_yasai/h22index.html

(7)食品価格動向調査(食肉・鶏卵)
食品の小売店における価格の動向を迅速に把握するため、農林水産省では、牛肉等の小売価格について、平成15年8月から定点的に調査を行うとともに、その結果を消費者に提供しています。調査結果は原則、調査実施週(毎月12日を含む週)の翌週水曜日に更新します。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_gyuniku/index.html

(8)家庭備蓄ポータル
農林水産省では、全国各地で大規模な災害が頻発し、地域の食料供給が途絶えるケースも発生している中で、食品の家庭備蓄の一層の普及を図るために、家庭備蓄に関する情報を集約する「家庭備蓄ポータル」を立ち上げました。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/index.html

(9)災害時に備えた食品ストックガイド(平成31年3月)
備蓄に適した食品の選び方、ローリングストック法等による日頃の活用方法、災害時に役立つ簡単レシピなどの実践的な内容を取りまとめた「災害時に備えた食品ストックガイド」を公開しています。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html#01

(10) 要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド
乳幼児、高齢者、慢性疾患・食物アレルギーの方などに向けて、家庭備蓄を行う際に必要な情報、災害時における食事の注意点などを取りまとめた「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」を公開しています。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html#02

(11)2028年における世界の食料需給見通し(平成31年3月)
−世界食料需給モデルによる予測結果−
農林水産省(農林水産政策研究所)は、平成20年度より実施中の世界の食料需給に関するプロジェクト研究の一環で開発した世界食料需給モデルを用いて、2028年における世界の食料需給見通しに関する定量的な予測分析を行いました。
http://www.maff.go.jp/primaff/seika/jyukyu.html

(12)2050年における世界の食料需給見通し(令和元年9月)
 −世界の超長期食料需給予測システムによる予測結果−
2050年における世界の食料需給見通しについて公表しました。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_zyukyu_mitosi/index.html

(13)料理自給率計算ソフト「クッキング自給率(こくさんと学ぶ料理自給率計算ソフト)」
食料自給率を身近に感じてもらえるよう、料理に使われている食材の種類、量及び生産国を入力することで、料理のカロリーベース自給率、生産額ベース自給率、栄養成分(ビタミン、ミネラル26種類)の摂取量を簡単に計算できるパソコン用ソフトを農林水産省ホームページに掲載しています。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/keisan_kokusan.html

(14)パンフレット「知ってる?日本の食料事情」、パンフレット「ニッポン食べもの力(りょく)見っけ隊」、動画「食料自給力ってなあに?」(令和元年9月)
我が国の食料自給率や食料自給力、食料安全保障について、小学生(高学年)でも理解できるよう、イラストを多用しわかりやすく解説したパンフレットを作成・公表しました。また、食料自給力について、アニメーションを通じてわかりやすく解説した動画を作成・公表しました。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/panfu1.html

(15)平成30年度食料自給率等(令和元年8月8日公表)
平成30年度の食料自給率及び食料自給力指標について、公表しました。
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/190806.html

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【フェイスブック】海外食料需給インフォメーション
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農林水産省政策課食料安全保障室公式フェイスブック「海外食料需給インフォメーション」では、世界各国の穀物等の生育状況などを写真と簡潔な記事、時には短い動画によりご紹介しております。直近の情報については、フェイスブック上で情報発信しておりますので、ご活用ください。
https://www.facebook.com/zyukyu.jouhou

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【ご意見募集中】次期「食料・農業・農村基本計画」の審議が始まりました
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政府は、食料・農業・農村に関して中長期的に取り組むべき方針を「食料・農業・農村基本計画」として定め、概ね5年ごとに見直しを行っています。
来年3月に、現行の基本計画策定から5年が経過することを受け、次期「食料・農業・農村基本計画」の策定に向けた検討を開始しました。

検討にあたり、皆さまからのご意見・ご要望を議論に活かしていきたいと考えています。
皆さまの思いを、専用フォームからぜひご投稿ください!

皆さまの声で、これからの議論が変わります!
どんな些細なものでも構いません。多くのご意見・ご要望をお待ちしております。

▼意見募集の詳細・投稿専用フォームはこちらから
http://www.maff.go.jp/j/keikaku/k_aratana/index.html#ikenbosyu

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【編集後記】
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「海外食料需給レポート」12月版を公表しました。
北半球では、冬を迎えています。秋に播かれた小麦は休眠して越冬するのですが、気温の低下を察知すると、小麦は自分の水分を減らして凍らないようにし、また、栄養を多糖類に置き換えて、冬ごもりの準備をするそうです。「ハードニング」と呼ばれるこの現象に、小麦の知恵を感じました。
一方、南半球のブラジルやアルゼンチンでは、大豆やとうもろこしが、現在、夏に入り、作付け期から生育期を迎えています。来年1月号では、その後の生育状況について記載してゆきます。来年の公表をお楽しみに。

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【次号予告】
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■米国農務省穀物等需給報告公表(2020年1月)(予定)
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TEL:03-3502-8111代(内線3805)FAX:03-6744-2396
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